認知症や脳卒中など市民の健康を願い「坂戸市葉酸プロジェクト」発足

葉酸といえば妊娠初期に胎児が正常に発育する影響リスクを下げたり、認知症や脳卒中の引き金になる、動脈硬化を軽減するなど健康にとって大切な栄養成分です。

しかし、毎日バランスのよい食事を心がけていても、その多くが1日に必要な摂取量に満たされていないのが現状です。そこで地方の自治体である、埼玉県坂戸市では、不足しがちな葉酸をしっかり取り入れるために「坂戸市葉酸プロジェクト」という画期的な活動をされています!

坂戸市がプロジェクトを発足させた経緯やどんな普及活動をしているのか?その結果、市民の健康状態はどう変化したのか?などについて詳しくお伝えします!

取材!坂戸市葉酸プロジェクトへ聞いてみた!

マリママ

私は、自治体が中心となって「葉酸プロジェクト」を企画していると知ったとき、大きな衝撃とともに喜びを感じました。

市民の窓口である市役所が、葉酸の大切さを伝えることで、より多くの方に葉酸の正しい情報が広まっていく!と思ったからです。

そこで、葉酸プロジェクトについてもっと詳しく聞いてみたいと思い、坂戸市役所へ電話取材の申し込みをしてみました!
すると、好意的に受け止めてくださり、ご丁寧にメールでご回答をいただきました!その内容をご紹介しますね♪

 

Q.葉酸プロジェクトは、どなたからの案ですか?
A.平成18年度に、市と大学で相談をし事業実施に至ったと聞いている。

周囲の反応は?
A.事業開始当時は認知度が低い葉酸であったが、近年の認知度は市民アンケート結果からも高まっていることがわかる。

企画から実施までの期間は?
A.具体的な期間は回答が難しい。

Q.プロジェクトの参加している市民の年齢性別について
A.60歳代~の女性が多い。

Q.葉酸不足から考えられる病気は減少したか
.葉酸の不足による疾病(脳梗塞、認知症)の断定は困難なため不明。

Q.妊娠前から妊娠初期の葉酸不足でなる赤ちゃんの先天性リスクは減少したか。
A.断定困難なため不明。

Q.市民増加や出産率アップ等があったか?
A.葉酸Pによる影響等については不明。

Q.葉酸添加食品について 製造場所について
.市ホームページ健康づくり応援店リーフレット参照
葉酸ブレッド(サンメリー、オルブロート、ルピナス)
葉酸たまご(武藤養鶏場)葉酸かムりんとう(こすもす)
葉酸しょうゆドレッシング(弓削多醤油)ダックワーズ(PAOPAO)
※上記にて製造

Q.葉酸の種類
.合成された葉酸である。

Q.葉酸商品の通販について、又、他市や県などからの購入は可能か。
A.配送している所もある。(店舗へ確認ねがいます)

Q.問合せや販売実績があるか
.問合せはあるが、商品の注文については、店舗へ直接連絡していただいている。

Q.どのような方が購入するのか。人気商品について
.葉酸添加食品ということで、購入される方が多いかと思われますが、販売状況については各店舗に確認が必要です。

Q.現在の市民の方々の葉酸プロジェクトの反響は?
.講習会に参加して葉酸を意識して摂取するように努めているとの声が聞かれます。

Q.これからの葉酸プロジェトについて
A.葉酸の認知度が高まっていますが、今後も、引き続きより多くの方に葉酸の働きについて普及啓発を行いながら、野菜摂取の重要性について伝えていきたいと思います。市民の方が、葉酸摂取をはじめとした健康的な食生活を実践していただくことで、健康寿命の延伸につながることを期待しています。

マリママ
葉酸は、赤ちゃんのため!というだけでなく、家族みんなになくてはならない栄養素だということがわかりますね!
坂戸市のお店が販売している「葉酸食品」について、とても興味があるので今後取材を続けていきます!!

なぜ坂戸市は葉酸普及運動をしようと思ったのか?

マリママ
葉酸プロジェクトが誕生したきっかけは、坂戸市が行った「将来への不安について」市民アンケート!
その結果ダントツで多かった答えが、「健康への不安」。そのことをきっかけに、葉酸プロジェクトは動き始めました!!

日本は昔から野菜をたっぷり使った和食中心の食生活でしたが、ここ最近は食の欧米化などにより野菜不足が心配されています。

葉酸は緑色した野菜に多く含まれており、体内に吸収されることで妊娠初期に胎児の発育を正常にサポートしたり、動脈硬化などの生活習慣病を緩和するとされています。

葉酸が健康によい結果を与えてくれることから、世界50カ国以上ではパンや麺類など穀類へ葉酸を添加することを義務づけられています。
健康を守るために葉酸は私たちにとって必要不可欠な栄養素ですが、まだまだ認知度が低く積極的に体内へ取り入れる生活習慣がほとんどありません。

そこで、坂戸市は葉酸の研究をおこなっている「女子栄養大学」と共同し、より多くの人たちに葉酸について知ってもらう普及運動を平成18年度から実施しました。坂戸市では地元で栽培されたブロッコリーやほうれん草などに含まれる葉酸に注目し、坂戸産野菜を食べて一人でも多くの健康を願ってさまざまな普及活動をスタートさせました。

葉酸がもたらす効果

葉酸はブロッコリーやほうれん草など緑黄色野菜に含まれている水溶性ビタミンB群の一種です。

葉酸は動脈硬化を引き起こすきっかけとなる「ホモシステイン」から、必須アミノ酸のメチオニンを生成するために必要な栄養成分です。葉酸が不足するとホモシステインが血液中にたまってしまい、血管が狭くなったり詰ったりして動脈硬化を起こします。

また、妊娠初期のウイルス感染による胎児の先天性異常や神経管閉鎖障害発症などのリスク軽減に役立つ栄養素としても知られています。厚生労働省では葉酸が健康をもたらすとし、母子手帳にも妊娠初期から積極的に葉酸を体内へ取り入れて欲しいことを記載しています。

マリママ

妊娠前から妊娠初期には「葉酸不足」が原因で胎児への先天性リスクが増えてしまいます。そのことから、とくに妊娠を考えている方や妊婦さんは、葉酸の吸収率の良い葉酸サプリを摂ることが必要です!

妊娠初期のつわりを和らげる働きもあります!

葉酸が含まれる食材


葉酸が多く含まれている食材は、主に緑色をした野菜や豆類、レバーなどです。

  • えだまめ(130μg)※50g
  • ほうれん草(121μg)※110g
  • ブロッコリー(100μg)※100g
  • グリーンアスパラ(108μg)※60g
  • のり(32μg)※2g

※カッコ内は葉酸(マイクログラム)量です。

葉酸が多い食品は、えだまめなど緑色した身近な野菜などに多く含まれていますが、葉酸は水溶性ビタミンB群なので熱と水に弱く、調理してしまうと思うような量を体内へ取り入れることが難しいのです。野菜などをたくさん食べていても葉酸が不足しがちな人が多いのが、このデメリットがあったからなのです。

1日に必要な葉酸の摂取量

厚生労働省では18歳以上の成人男女が1日に必要な葉酸量を200μg。推奨量は240μgとしています。
妊娠中の場合、1日の平均必要量を400μg、推奨量を1日440μgと望んでいます。

「坂戸市葉酸プロジェクト」とは?

日本人の約15%の方が遺伝性の関係から、葉酸を体内に取り入れても代謝能力が低くいと報告されています。代謝が弱い体質でも葉酸を1日400μg取り入れることで、十分な効果が得られると研究が進められています。

坂戸市では成人が1日に必要な葉酸量を400μgとして、ブロッコリーやほうれん草など自然食品をたくさん食べることをおすすめしています。

しかし、どんなに野菜が好きな人であっても、1日に400μg分の野菜などを食べるのは大変です。
坂戸市は不足しがちな葉酸を効率よく取り入れるために、女子栄養大学と協働して「松戸市葉酸プロジェクト」を発足しました。

マリママ
さまざまな活動が認められ、平成24年から26年度は「埼玉県健康長寿埼玉プロジェクト」のモデル都市に指定されました。どの活動内容も身近な存在なので「参加しやすい!」と人気です。

●坂戸市葉酸プロジェクト●http://www.city.sakado.lg.jp/22,0,197,934.html

女子栄養大学と一緒に講習会を開催 | 坂戸市葉酸プロジェクト

葉酸が含まれる食材、葉酸の働きや効果・効能について、より多くの人たちに知ってもらうために女子栄養大学と協働で「認知症予防と食の講習会」を開催しています。埼玉県坂戸市の地元野菜にもたくさんの葉酸が含まれているため、ポスターや冊子を作成して食生活の改善をわかりやすく説明しています。

NHKためしてガッテンで放送された!「動脈硬化&認知症からカラダを守れ!」 | 坂戸市葉酸プロジェクト

NHK放送の「ためしてガッテン!」は人気の健康番組ですよね。2018年1月17日放送で「葉酸」について特集されていました。

番組内では、坂戸市葉酸プロジェクトの独自データーをもとに、健康に欠かせないビタミン葉酸は、脳・骨・血管を守り、動脈硬化や認知症の予防に重要な役目がある。と紹介しています。

●NHKためしてガッテン●http://www9.nhk.or.jp/gatten/articles/20180117/index.html

「葉酸たっぷり食品展開事業」 | 坂戸市葉酸プロジェクト

普段の食事だけでは不足しがちな葉酸をしっかりカバーするため、ウコンの力などの商品でおなじみのハウスジェルネスフーズ株式会社と協定締結しました。民間企業と女子栄養大学、坂戸市が協働で葉酸をたっぷり添加した食品の開発をおこなっています。

坂戸市では葉酸食品としてパンやドレッシング、たまご、かりんとうと、子供から年配の方まで無理なく食べられる葉酸添加食品がたくさん作られています。

さかど「葉酸いただきmap」 | 坂戸市葉酸プロジェクト

坂戸市葉酸プロジェクトの活動をしている坂戸市商工会では、葉酸を添加した和食やイタリアン料理、食パンなどの取扱店をマップで紹介しています。さかど葉酸カレーやさかど葉酸ドレッシングなどがいつでも購入できるJAの直売所などもわかり、現在までに50店舗以上が参加しています。

●さかど葉酸いただきMap●http://www.sakado-yousan.com/

「坂戸市葉酸プロジェクト」の効果は?

坂戸市では葉酸の効果を広める活動だけではなく、実際にどれほどの健康向上が認められるのか、研究もおこなっています。平成18年から25年度セミナー参加者は合計1,343人。平成25年度の成果では、さまざまな改善ポイント数が見られました。(平成25年度の新規参加者242人)

  • BMI(標準)へ4人増加(175人→179人)
  • 葉酸摂取量(平均値)が17.2μg改善(348.6μg/日→365.8μg/日)
  • 食塩摂取量(平均値)が0.8g改善(11.4g/日→10.6g/日)
  • 血清葉酸値(平均値)が3.4ng改善(12.9ng/mL→16.3ng/mL)
  • 血清ホモシステイン値(平均値)が1.1μmol 改善(8.3μmol/L→7.2μmol/L)

数字だけで見るとあまり変化がないように感じますが、埼玉県全体の中で坂戸市の医療費の伸び率が低く、また、介護保険料1人あたり給付費も減少し続けるといったよい結果が出ています。
坂戸市葉酸プロジェクトを発足してから、じわじわと葉酸が健康向上に役立っていることが市全体でわかりますね。

まとめ

マリママ

日本ではまだまだ認知度が低い葉酸ですが、坂戸市がプロジェクトを取り組んだことで健康向上につながることがわかりました。食品だけでは取り入れが難しい葉酸ですが、ドレッシングやたまごなどの食材開発をし、たくさんの人たちが効率よく取り入れられています。

葉酸を手軽に体内へ取り入れて、妊娠中の胎児の発育や動脈硬化のリスクなどを軽減した食生活を見直しませんか。

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