ダウン症との関係は?葉酸サプリが与える赤ちゃんへの効果とは?

近年、増えているというダウン症候群の出生率ですが、高齢出産が増えているのと関係があるといいます。

とはいえ、高齢ではなくてもダウン症のリスクは誰にでもあるものです。赤ちゃんのために、今出来る限りの予防をしてあげたいですよね。

2017年9月にはダウン症の出生前治療を可能にする化合物が発見されたと、京都の大学で報告されました。現段階ではマウスでの結果報告ですが、今後の研究に期待が膨らみます。

では、今できる予防策としてはどういったことがあるのでしょうか?

ダウン症とは?

ダウン症候群とは、新生児約750人に1人の割合で見られる、先天性の染色体異常です。

23組46本ある染色体のうち、21番染色体が通常2本のところ3本あることによる「21トリソミー」がダウン症患者の95%をしめ、21番染色体が別の染色体に結合して起こる「転座型」、受精後の細胞分裂の際に染色体の分離がうまく行われずに起こる「モザイク型」などのタイプがあります。

★症状など

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症状としては精神や運動発達の遅れがみられることが多く、特徴的な顔つき、指が短い・関節が弱いなどの多発奇形を併発する症候群です。特徴的な顔つきは、つり目や扁平な鼻、内眼角贅皮(ないがんかくぜいひ)(目頭の涙丘と呼ばれる部分が皮膚により隠れている)があります。

健康で元気な子もいますが、中には重い合併症を併発するケースもあり、症状や年齢に応じて定期的な健康診断や治療を行います。半数には心臓に異常が見られ、排尿障害や白血病を発症することもあります。

ダウン症の子は様々な病気のリスクを伴うので、家族のサポートが重要になります。

マリママ
しかし、ダウン症の子を持つママに聞くと、「いつもにこにこしていて、今まで味わえなかった幸せを感じさせてくれる。何かを覚えたり、出来るようになるまで、普通の子より2倍の時間がかかるけれど、こっちもゆっくりじっくり教えたり、出来たときの喜びは違う。」と教えてくれました。

高齢出産の場合ダウン症の赤ちゃんが産まれることが多い

高齢出産になるほどダウン症候群の出生頻度も高くなると言われています。

  • 25歳未満の出産で2000分の1
  • 35歳で300分の1
  • 40歳で100分の1

と確率は上がっていきます。21トリソミーの80%は流産や死産となってしまうと言われているので、実際に発症する数はもっと多いと考えられています。

なぜダウン症になるのか?

ダウン症の発症原因は精子や卵子が作られる際の細胞分裂か、受精卵になってからの細胞分裂がうまくいかず、染色体に異常が出るためで、遺伝によるダウン症の確率は2%ほどだと言われています。

高齢出産でダウン症が多いと言われる理由に、卵巣や精巣が老化することにより、不完全な卵子や精子が作られてしまうということが関係しているのではないかと考えられています。

まだ、原因究明には至っていませんが、細胞分裂がうまくいかないことや染色体に異常が起きることにより発症することはわかっています。
大学の研究で、神経管閉鎖障害の妊娠歴がある人は、ダウン症児を妊娠する可能性が5.8倍との報告をしています。

マリママ
神経管閉鎖障害の低減に葉酸摂取が有効ということは、ダウン症の低減にもつながるのではないかと、現在も研究が続けられています。

では、神経管閉鎖障害やダウン症と関係する葉酸の効果について見ていきましょう。

葉酸が赤ちゃんに与える効果とは?

妊娠前から国が葉酸摂取を推奨するのは、神経管閉鎖障害の低減につなげるためです。
葉酸が不足することで、神経管閉鎖障害と呼ばれる二分脊椎症や無脳症の発症リスクが高くなるのです。

先天性リスクの軽減 神経管閉鎖障害

神経管閉鎖障害という先天性障害は、妊娠の自覚症状がない妊娠7週目ころまでには作られる神経管に、閉鎖障害が起きる障害です。
神経管の上部が閉鎖障害を起こすことにより「無脳症」となり、神経管の下部に閉鎖障害が起きた場合は、「二分脊椎症」となります。

★無脳症とは

頭蓋骨が作られず、大脳や脳の一部が欠損する障害で、ほとんどが死産もしくは産まれてきても、短い命となってしまいます。
極めてまれな例で、大脳だけが欠如し、他に何の損傷がなかった子が3歳まで育ったという症例もありますが、出産までお腹で育つことも、産まれてきてくれることも奇跡的なことなのです。

★二分脊椎症とは

本来は脊椎の管の中にあるはずの脊髄が脊椎の外に出てしまい、他の組織と癒着したり、損傷してしまう障害で、様々な合併症を併発することもあります。

二分脊椎症」は顕在性(開放性)と潜在性(脂肪腫)に大きく分かれます。

顕在性(開放性)は、産まれたらすぐに手術し、出てしまっている脊髄を閉鎖しなければいけません。しかし、排泄障害など、下半身に障害が残ることもあります。

そして、多くは合併症として水頭症や発達障害を併発します。潜在性(脂肪腫)は、生まれてから幼児期まで症状が見られないことが多く、成長期になり、転びやすくなったり、お漏らしをするようになり「脊髄係留症候群」と診断されることがあります。

成長と共に身長が伸びる際に、癒着した脊髄が伸びについていけず、引っ張られることにより、足や膀胱などの機能に係わる神経に影響するのです。

先天性リスクの軽減 葉酸の効果

神経管閉鎖障害のリスクを低減させると言われるのが「葉酸」を摂ることです。100%防ぐことはできませんが、「葉酸」の摂取が予防につながることは、厚生労働省も勧告していて、母子手帳にも記載されています。

「食事から摂れる葉酸に加えて、葉酸サプリなどの栄養補助食品から1日400㎍摂ることで神経管閉鎖障害の低減に繋がる。ただし、1日1000㎍を上限とする」というものです。

一般的に妊娠に気づくのは妊娠10週前後、そのころにはすでに神経管は形成されています。

厚生労働省は、妊娠1か月前からの摂取を推奨していますが、それを見極めるのは難しいもの。なので、いつ赤ちゃんが来てもいいように、妊娠を考え始めた時に葉酸サプリを摂取し始める、というのが、タイミング的には一番いいでしょう。

もちろん、葉酸サプリに加えて、禁酒・禁煙や栄養バランスの取れた食事なども重要です。

ダウン症へ葉酸はどのように働くのか?

実はこの「葉酸はダウン症予防に効果がある!」は30%くらいが正しいと言えるでしょう。100%じゃないの?っと驚かれるかもしれませんが、実際にはもう少し低いかもしれません。
というのも、正確にはダウン症自体は葉酸では予防できません。

ダウン症への葉酸の効果は、まだ証明されていません。

葉酸で予防として効果が確認されているのは、「ダウン症」ではなく、ダウン症の症状の一つである、低い身長や平坦な顔、弱い筋力などの外見的な症状に対してのみです。

葉酸はNTD奇形の予防には効果が確認されています。特に男性が葉酸を摂取することでこの効果はさらに上がるようです。ダウン症の言葉を覚えるのがゆっくりであることや免疫力が弱く病気になりやすいことなどの症状は葉酸では予防できないのです。

だからと言って葉酸は妊娠を望む夫婦や妊娠中の女性にとって必要とされ、摂取するとよい成分であることに変わりはありませんし、NTD奇形には効果があることは事実ですから、葉酸のサプリメントと併用しながら、葉酸のたくさん含まれている新鮮なフルーツや野菜、レバーなどを積極的に摂って、健やかな赤ちゃんの誕生を心待ちにしましょう。

しかし、葉酸が細胞分裂やDNA合成に必要な栄養素だということはわかっています。そして、前述したように、神経管閉鎖障害が防げるのなら、ダウン症も防げる可能性があるのではないかということが、研究されています。

マリママ
神経管は妊娠してから生成されるものですが、ダウン症の一因には卵子や精子の時点で染色体に損傷がある場合もあります。出来る限りの予防としては、普段からの葉酸摂取が重要だと言えます。

授かる前からできるママの愛情は健康的な生活、食事と葉酸サプリではないでしょうか?

生まれてくる我が子にもし何か病気があれば、ママは自分を責めてしまいます。

どんな予防も100%ではありませんが、自分自身、今できる限りのことをして赤ちゃんを迎えたいですよね。禁酒や禁煙、栄養管理や体調管理、そして葉酸サプリの摂取もママの愛情ではないでしょうか。

まとめ

わが子がダウン症だとしても、注ぐ愛情は変わりません。

しかし、ダウン症候群に伴う病気などのリスクなどを考えると、出来る限りの予防はしたいもの。何もせず後悔をするより、今できる最大限の愛情で産まれてくる赤ちゃんを迎えたいのは、すべてのママの気持ちではないでしょうか。

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