医学的に何歳まで赤ちゃんが産める?女性と男性の妊娠適齢期について

最近日本では30代で初めて妊娠出産する人が多くなってきました。また、40代を超えて初めての妊娠出産を果たす女性の話もよく聞かれるようになりました。しかし、妊娠適齢期というものはあるのでしょうか。

年齢を重ねるにつれ、妊娠する力「妊孕力(にんようりょく)」は低下していき、妊娠中にかかる可能性のある妊娠高血圧症などのリスクは増加すると言われています。

では、妊娠・出産に最適な「妊娠適齢期」とは一般的に何歳くらいなのでしょうか?

高齢出産が多くなってきている近年、「妊娠適齢期」を逃してしまったら、どんなリスクがあるのかも同時にみていきましょう。

医学的に妊娠が可能な時期っていつ?妊娠適齢期について

国が妊娠・出産・育児に最適だという時期は20代と発表しています。

その理由として、歳を重ねるにつれ子宮や卵巣の老化により妊娠能力が低下することや、妊娠中・出産時のリスク、誕生する赤ちゃんに及ぶリスクも高くなると言われるからです。

また、育児は体力勝負というところも、若い方が適しているという理由も含まれると考えられます。

女性の妊娠適齢期っていつ?何歳までが妊娠しやすい?

妊娠適齢期については色々な意見があります。

身体の事だけで言えば18~28歳が妊娠適齢期とも言われています。しかし、精神的な成熟やある程度の社会経験など出産後の子育てに関するの別の要素を加えて考えると、20代後半が体力もまだあり精神的にも安定してくる時期なので、妊娠に最も適していると言う意見もあります。

また、30代前半が妊娠適齢期とみる意見の背景には、20代後半から30代前半にかけて女性ホルモンが安定するというのがその理由です。

女性の妊娠適齢期について、国が報告するデータを見ていきましょう。

★流産率から見る妊娠適齢期

流産の確率が低いのが25歳から34歳とデータがあることから、流産率を踏まえた妊娠適齢期は25歳から34歳としています。

40歳以上になると、流産の確率は40%以上にもなると報告されています。

★妊娠高血圧症候群が発症する確率から見た妊娠適齢期

妊娠中の高血圧が、赤ちゃんの障害や母体を危険にするリスクを高めるといいます。

妊娠高血圧症候群により、HELLP症候群や子(し)癇(かん)・常位胎盤早期剥離などを引き起こすことがあります。

35歳以上から発症率が上がり、40歳以上になると急激に増加します。妊娠高血圧症候群のリスクから見る妊娠適齢期は、21歳から32歳としています。

・HELLP症候群は、赤血球が壊れ、肝臓の機能が悪くなり、血小板が減少します。

診断が遅れると、全身の臓器にダメージを与える場合があります。

・子(し)癇(かん)とは、妊娠20週以降におこる、高血圧によるけいれん発作で、脳出血を併発する場合もあります。

・常位胎盤早期剥離とは、正常な位置にある胎盤が、赤ちゃんが生まれる前に剥がれる症状で、母体や赤ちゃんの命に係わります。

マリママ
どれも母子ともに危険な状態になる可能性もあり、治療に伴って早い段階でお腹から赤ちゃんを出さなければいけない場合もあります。

★前置胎盤が発症する確率から見た妊娠適齢期

胎盤が子宮の出口にかかったり、子宮を覆っている状態の「全治胎盤」になると、帝王切開になることもあり、リスクを伴います。

妊娠中に出血し、入院して安静に過ごさないといけない状態になったり、出産時に大量の出血により、母体や赤ちゃんの命に係わることも考えられます。

前置胎盤の発症は、年を重ねるごとに徐々に増えるので、前置胎盤の頻度から見る妊娠適齢期は20歳から29歳としています。

★胎児の染色体異常から見る妊娠適齢期

ダウン症やその他の染色体異常をもって生まれた胎児のデータから、妊娠適齢期は20歳から31歳とされています。

36歳を過ぎたあたりから、胎児の染色体異常のリスクは増加し、49歳には8分の1という確率になります。

★周産期死亡率から見る妊娠適齢期

周産期死亡率(妊娠22週以降の胎児から生後1か月の新生児の死亡率)は、母体の年齢が上がるにつれ高くなっていき、40歳を超えると急激に上がると報告されています。

周産期死亡率から見る妊娠適齢期は、25歳から29歳です。

女性の卵子の数と妊娠率

女性は約200万個の卵子を備えて産まれてきます。

しかし、排卵していなくても、初潮を迎えるまでに約60万個まで減少し、思春期には約20~30万個、閉経時には0に近づいていきます。

排卵日をチェックしてタイミングを計って性交しても、下記のように妊娠率は年々下がっていきます

  • 19歳から26歳までは約55%
  • 27歳から34歳まで約40%
  • 35歳から39歳だと約30%

マリママ
26歳までの確率に比べ、35歳以上になるとかなり下がることがわかっています。

男性の妊娠適齢期

男性にも妊娠適齢期はあります。前述したように、卵子は産まれたときから女性の体に備えられているので、年齢とともに老化していくのはわかります。

精子は精巣で日々作られているので、精子が老化するというより、精子を作る精巣が老化するのです。それにより、卵子までたどり着ける元気で健康な精子を作る力が低下し、精子の量も減少します。

40歳以上の男性との間に自閉症の子が生まれるリスクは30代の男性より6倍高いと、アメリカの大学の研究でわかっています。男性の年齢が上がることにより、このような遺伝子のエラーによる染色体異常や、健康ではない精子による流産のリスクも高まってきます。

マリママ
男性の妊娠適齢期は、35歳を境に低下すると言われているので、20代から35歳あたりということになります。

妊娠適齢期を過ぎた場合はどんなリスクがあるの?

医学的に見た妊娠適齢期は25歳~35歳前後となるので、それを過ぎてしまった場合を考えてみましょう。

閉経~妊娠適齢期を過ぎた場合のリスク~

閉経が来る時期は個人差なので、いつ閉経が来るか予測できません。40代前半で迎える人もいれば、50代後半まで生理がある人もいます。

マリママ
閉経を迎えるということは、排卵がなくなり、妊孕力(にんようりょく)はなくなります。そろそろ子供をと思った時に閉経が近くなっていて、妊娠できない可能性もあるのです。

婦人科の疾患~妊娠適齢期を過ぎた場合のリスク~

年齢が上がるにつれ、子宮筋腫や子宮内膜症などの婦人科の疾患にかかる確率が高くなります。

★妊娠高血圧症候群

40歳以上の初産婦がなりやすいと言われています。年齢が上がり、血管が老化していくことによりかかりやすいと言われ、20代がかかるより、1.8倍の確率でなりやすいと報告されています。

★染色体異常

ダウン症候群などの染色体異常は、高齢出産に伴いリスクは上がります。このリスクは、男女ともに年齢が上がると確率も上がっていくと言われています。

近年国が推奨している「葉酸」の摂取は、先天性異常の神経管閉鎖障害のリスクを軽減するとしています。葉酸不足を回避するために、アメリカでは特に高齢出産に対して葉酸サプリの摂取を医療機関でも強化しています。

マリママ
パンやパスタなどの穀物には葉酸の添加を義務づけています。日本はアメリカより遅れているので、食品への添加義務はありませんが、妊婦への推奨を母子手帳にも掲示しています。

不妊~妊娠適齢期を過ぎた場合のリスク~

35歳から39歳で不妊の割合が15%という統計があります。不妊治療での妊娠の確率も下がっていくことがわかっています。

難産~妊娠適齢期を過ぎた場合のリスク~

年齢が上がると産道や血管も老化傾向にあり、硬くなることや、子宮収縮が弱くなるため微弱陣痛で帝王切開になる場合もあります。微弱陣痛が数日間も続くと、赤ちゃんにも負担がかかります。

妊娠適齢期を過ぎて結婚&出産した芸能人は?

マリママ
高齢出産をした芸能人を見てみましょう。
37歳 松たか子(女優・シンガーソングライター)

木村佳乃(女優・歌手・声優)

吉村由美/PUFFY(歌手)

小沢真珠(女優)

38歳 黒木瞳(女優・歌手・映画監督)

吉瀬美智子(女優・元ファッションモデル)

梨花(タレント・女優)

長谷川理恵(モデル・タレント)

39歳 永作博美(歌手・女優)

麻生祐未(女優)

中澤裕子(歌手)

40歳 ビビアン・スー(歌手・女優・タレント)

財前直見(女優)

戸田菜穂(女優)

41歳 相田翔子(歌手・タレント・女優)

山下久美子(歌手)

42歳 赤江珠緒(フリーアナウンサー)

蜷川実花(写真家・映画監督)

NOKKO(歌手)

長山洋子(歌手)

43歳 田中美佐子(女優)
45歳 ジャガー横田(プロレスラー)
46歳 加藤貴子(女優)
50歳 野田聖子(政治家)
53歳 坂上みき(フリーアナウンサー)

女性の就職に!ライフプラン(将来設計)を立てるのもおすすめ!

現代の女性は、仕事か育児かの選択をしなければならない状況にあります。

国が少子化対策で、色々な支援策を出していますが、まだまだ仕事をしながら子供を産み育てるということが難しいのが現状です。

30代を過ぎると卵子は劣化傾向になるので、その時期に仕事が楽しいと妊娠を考えることは難しいのではないでしょうか。

しかし、30代後半になると年々妊孕力(にんようりょく)は落ちていくので、子供を望むならこの時期までには仕事優先の生活を見直す必要があります。

40代になっていざ妊活!と思ったら不妊治療を始めなければならない状態に…ということもあるでしょう。この時期からは半年ごとに妊娠率は変化すると言われているので、妊娠を望むのなら治療開始は早い方がいいでしょう。

結局は、自分が子供を産んで育てたい!と思える時期が、自分にとって心も身体も準備が整ったその時期が、最も妊娠に適している!という意見もあり、それももっともなようにも思えます。

マリママ
しかし、妊娠適齢期を知り、自分の体のことや子供のこと、婚活から妊娠・出産・育児・子供の巣立ちを考えて、ライフプランを立てるのもいいかもしれませんね。
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【参考】
http://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/meeting/taikou/k_3/pdf/s2-1.pdf#search=%27%E5%A6%8A%E5%A8%A0%E9%81%A9%E9%BD%A2%E6%9C%9F%27

http://nature.cc.hirosaki-u.ac.jp/lab/3/animsci/PDF/PDF_IV-10.pdf#search=%27%E5%A6%8A%E5%A8%A0%E9%81%A9%E9%BD%A2%E6%9C%9F+%E7%94%B7%E6%80%A7%27