女性不妊の原因 *妊活と不妊について

急激な体重増加!コレって不妊の原因になる多嚢胞性卵巣症候群なの?

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若い女性を中心に急増している「多嚢胞性卵巣症候群(PCO)」。不妊や体重が急に増えるなど、体にさまざまな影響を引き起こす可能性があります。

少し難しい病名なので医師から診断されると“ドキッ”としてしまいますが、排卵障害のひとつなのできちんと検査し治療をすると改善できます。具体的にどんな症状がおこるのか、原因や改善方法など病院で聞きづらい細かい部分まで調べてみました。

多嚢胞性卵巣症候群(PCO)とは?

多嚢胞性卵巣症候群(たのうほうせいらんそうしょうこうぐん)は別名「PCOSまたはPCO」と呼ばれる排卵障害のひとつです。(【PCOSまたはPCO】とは英語病名の略:polycystic ovary syndrome)

20代を中心とした女性の20人に1人がおこるといわれる身近な病状です。少し深刻な病気に感じますが、症候群なので病状や状態であり診断されてもほとんどが軽いのが現状です。しっかり適切な治療をすると排卵障害は改善できます。

女性は毎月、排卵することで妊娠しやすい体づくりへ整えられます。しかし、卵巣の中に卵胞があり成長しても皮膜が厚くてやぶれず(排卵しない)、たくさん卵胞ができてしまう状態を多嚢胞性卵巣症候群(PCO)といいます。

排卵が起こらないと生理不順になるなど自覚症状でわかりますが、他にもこんな症状は多嚢胞性卵巣症候群の可能性もあります。

不妊治療はしていないが妊活中でなかなか妊娠しない・・・

結婚して数年たつのに赤ちゃんを授からない・・・、そんな悩みを抱える人も多いと思います。避妊をせずに普通の夫婦生活を送った妊娠の確率は半年で約7割、1年で9割、2年で10割と医療機関では伝えています。

日本産科婦人科学会によると不妊症の定義は一般的に“1年たっても子供ができない”場合としているため、結婚してから1年が過ぎても授からない場合は多嚢胞性卵巣症候群(PCO)が関係している可能性があります。

急に太った!毛が濃くなった!男性化している気がする・・・

最近、こんな症状に悩まされていませんか?

  • 急に体重が増えた
  • 体毛が濃くなった
  • 皮脂の過剰分泌で肌や地肌がベタベタ
  • ニキビができやすい
  • 声が低音になってきている

多嚢胞性卵巣症候群(PCO)の病状で多いのが、毛深さや脂っぽい肌などの男性化です。これらの症状は男性ホルモンが大きく関係しており、女性でもバランスが乱れると声が低くなるなど声帯まで変化する場合があります。

基礎体温表をつけているが排卵後に体温が上がらない気がする・・・

妊活でもっとも重要となるのが基礎体温表です。ホルモンバランスが変化すると基礎体温が0.1℃単位で影響し、グラフを付けていくと排卵のタイミングがいつなのかわかります。

通常は約14日間の低温期(月経・卵胞期)から排卵日を堺に約14日間の高温期(黄体期・月経)という流れで、28日間付け終えた基礎体温表はキレイな2層に分かれます。

しかし、低温期が続いたり全体的にガタガタ(低温期と高温期を毎日繰り返す)している場合、排卵されていない可能性があります

生理の期間が長いもしくは短い・・・

正常な月経周期は「25日~38日」を目安としています。生理が来る日には個人差がありますが、日頃から次の生理までの期間が短かったり長い人は注意しましょう。

生理不順に悩む女性が増えており、一時的に止まったけど数カ月たつとまた月経が再開される。こんな症状が続くと、あまり自分の体と向き合わず放置してしまう人がたくさんいます。

多嚢胞性卵巣症候群(PCO)の症状のひとつに“生理不順”もあり、治療までの期間が長いと排卵誘発剤の効果が弱まってしまう可能性があります。生理不順が気になる人は、基礎体温を測り排卵しているか確認していくことが大切です。

多嚢胞性卵巣症候群になる原因は?

多嚢胞性卵巣症候群(PCO)は、現段階ではハッキリとした原因が解明されていません。しかし、症状に悩まされる人には共通した部分が多いことから、次の2点が大きな原因と考えられています。

  • 黄体/卵胞ホルモンのバランスが乱れ、卵胞が発育できない
  • インスリン増加による糖代謝の異常

そして、これらの原因を作り上げているのが自分自身な可能性もあるんです。たとえば、こんな生活環境が多嚢胞性卵巣症候群(PCO)の原因となる可能性があります。

低用量ピル服用との関係

よく、低用量ピルを飲むと多嚢胞性卵巣症候群(PCO)につながるという声を聞きますが、実際は真逆の話です。

たしかに低用量ピルといえば避妊効果があるため、そう思われるのも仕方ありません。しかし、低用量ピルにはホルモンバランスを整える働きがあり、服用することで多嚢胞性卵巣症候群(PCO)の原因である生理不順を改善する働きがあります。

多嚢胞性卵巣症候群(PCO)になるから低用量ピルの服用を止めるのではなく、低用量ピルを飲むことで排卵が起こりやすくなるのです。

タバコを吸っている

タバコに含まれるニコチンは、交感神経系を刺激することで血行不良などを起こし、インスリンの分泌量を変化させます。血糖値を下げる働きがあるため、弱ると糖代謝の異常を引き起こします。

また、ニコチンなどの物質は卵巣機能を低下させる原因にもつながるため、タバコを吸っていない人と比べると多嚢胞性卵巣症候群(PCO)になる可能性が高まります。

食事制限のダイエット

朝食抜きダイエットなど、摂取カロリーをおさえたダイエットは糖代謝に影響します。糖質や脂質は太る原因といわれていますが、エネルギー源となる大切な成分でもあります。

暴飲暴食はもちろん体にとって悪影響ですが、食事制限のダイエットは生理不順などにつながるので注意しましょう。

スナック菓子やジャンクフードなどを好んで食べる

油物やスナック菓子、ファストフードなどには、トランス脂肪酸が多く含まれています。この成分は食べ物をおいしくする働きがありますが、食べ過ぎると体の中で酸化が進み卵巣に影響し、多嚢胞性卵巣症候群(PCO)など卵巣障害を引き起こす可能性があります。

運動不足

長時間のデスクワークや運動不足が続くと、筋肉が緊張し続けストレスや冷え性などを引き起こします。卵巣機能へ十分な栄養や酸素が運ばれず、生理不順や不妊などの原因になってしまう場合があります。運動することで血が巡り糖代謝などを高められます。

多嚢胞性卵巣症候群の予防する食事は?

多嚢胞性卵巣症候群(PCO)は、毎日の食生活を見直すことも予防策のひとつです。ほかの病気とは違い厳しい食事制限などはありませんが、注意して欲しいことが「血糖値を上げない」食べ方です。食事をするときは次のことを意識しておきましょう。

  • 一度にたくさんの量を食べない(1日に数回ずつ小分けして食べる)
  • よくかんでゆっくり食べる
  • 食べる順番は「食物繊維→タンパク質→脂質→糖質」を意識する
  • 間食に糖質の高いお菓子は控える
  • お酒の飲みすぎに気をつける
  • 1日3食を抜かずにしっかり食べる

暴飲暴食、早食いなどは血糖値を上げる原因です。また、食事の間隔が空きすぎると次の食事で急激に血糖値が高まります。毎日の食事時間をしっかり決めていくことが理想的です。

それから、食べ方だけではなく“食べる物”にも注意が必要です。多嚢胞性卵巣症候群(PCO)は糖質の取りすぎが関係しているのなら、できるだけ食べない生活をしたいですよね。

しかし、糖質は大切なエネルギー源のひとつなので、まったく食べないというわけにもいきません!気をつけるポイントは「糖質を取りすぎない」ことです。たとえば、こんな食品がおすすめです。

  • 野菜やきのこ、海藻類など食物繊維が豊富
  • 豆などを食べて大豆イソフラボンを取り入れる
  • 砂糖の代わりに黒砂糖やはちみつなどを利用する

食材をバランスよく組み合わせることで、日々の食生活で取り入れられる糖質をグッとおさえられます。また、ビタミン類など多嚢胞性卵巣症候群(PCO)に効果的な栄養成分を取り入れていくことも大切です。

葉酸、ビタミン、亜鉛、カルシウム、鉄分などの効果

【葉酸】
新しい細胞を作るために欠かせない成分です。貧血や流産予防につながるため、妊活中からぜひ取り入れて欲しい成分として厚生労働省でも推奨しています。

【ビタミンB12】
葉酸と一緒に取ることで、赤血球の巨大化を予防し貧血を緩和します。【ビタミンC】
鉄の吸収率を高め血液量を増やします。卵巣まで血が巡り冷え性などを緩和します。

【ビタミンE】
高い抗酸化作用があり体内の活性酸素を除去します。女性ホルモンのバランスを整える働きがあり、生理周期を正常化する効果が期待できます。

【亜鉛】
卵胞刺激ホルモンや黄体形成ホルモンの働きを活性化させ、排卵しやすい環境を整えます。

【カルシウム】
卵子を成熟させ、卵胞形成に欠かせない成分。卵子細胞を活性化させることで、自然排卵を起こしやすくします。

【鉄分】
赤血球の材料には欠かせない栄養成分です。鉄分の中でも吸収率の高いヘム鉄を取ることで、効率よく効果が期待できます。

多嚢胞性卵巣症候群の治療法は?

多嚢胞性卵巣症候群(PCO)の治療は、重症度に合わせてさまざまな方法でおこないます。

  • 内服薬(クロミフェン、プレドニンなど)
  • 注射(排卵誘発剤)
  • 手術療法

軽度の場合、排卵誘発の内服薬を2~6日間のみ、それでも効果がなければ注射をして様子を見ます。

状況に応じて通称ラパロ(腹腔鏡下卵巣焼灼術(Laparoscopic ovarian drilling)と呼ばれる手術をおこなう場合があります。腹腔鏡で卵巣表面に約5mm~10mmの穴を20カ所ほどあけ、自然排卵をおこしやすい環境にします。

手術をすると薬による治療の効果が高まるメリットがありますが、効果は約1年しか持たないデメリットもあります。

また、最近の研究では糖尿病で処方される薬メトフォルミン(グリコラン、メルビンなど)も多嚢胞性卵巣症候群(PCO)の改善に効果があると報告されています。どちらの原因もインスリン増加による糖代謝の異常が関係しているため、排卵障害を起こす男性ホルモンの分泌量を減らし卵巣内の環境が改善されます。

漢方は多嚢胞性卵巣症候群に効くってホント?

多嚢胞性卵巣症候群(PCO)の治療では、排卵誘発剤の内服薬のほかに漢方薬が処方される場合もあります。漢方薬に使われる植物などには、体内バランスを整えたり血行促進などの効果が期待できることから、古来から日本でも親しまれてきました。

排卵障害が起こる原因もさまざまなので、漢方薬を利用した方法もひとつの改善策としています。多嚢胞性卵巣症候群(PCO)で処方される漢方薬とその効果を見てみましょう。

【温経湯(うんけいとう)】
ホルモンバランスを整えたり血行不良を改善し体全体を温める働きがあります。不妊治療の漢方薬としても処方される場合が多いです。【桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)】
月経トラブルとして処方される漢方薬のひとつで、ホルモンバランスの乱れや子宮の炎症、冷え性を改善する働きがあります。

【大柴胡湯(だいさいことう)】
排卵障害はストレスが原因のひとつでもあるため、緊張をほぐし卵巣機能を正常に整えます。

漢方薬はほかの薬と一緒に飲み合わせても副作用の心配が低いことから、卵巣機能へ働きかけるだけではなく精神面などを落ち着かせる効果が期待できます。

多嚢胞性卵巣症候群は治る?悪化しない方法は?

多嚢胞性卵巣症候群(PCO)の原因がわからないことから、完治が難しい病状といわれています。投薬や注射などさまざまな治療法がありますが、これまで生理が一定期間来なかったのに突然始まったという人も中にはいます。

また、排卵障害は不妊の原因でもありますが、排卵さえしっかりおこれば妊娠できる可能性があります。実際に完治しなくても赤ちゃんを授かっている人が何人もいます。このようなことから、生理が来ないなどの状態を放置せず治療を行うことがとても大切なのです。

多嚢胞性卵巣症候群(PCO)はホルモンバランスや体形(太っている、または極端に痩せている)なども関係するので、普段の生活習慣を少し見直していくことも大切です。日頃から気をつけて欲しい、いくつかのポイントを紹介します。

  • 食生活を見直す(冷たい物、添加物など含まれたお菓子などを控える)
  • 冷え性を改善する(体が冷えると卵巣機能が低下。服装などに注意)
  • 喫煙/禁酒をする(ニコチンやアルコールは体内バランスを崩す原因)
  • ストレス解消(ストレスはホルモンバランスを乱す原因)
  • サプリなどで栄養補給(血行促進のため造血に必要な葉酸や鉄分などを取る)

女性にとって生理は少し厄介なものですが、排卵がおこらないと不妊の原因になってしまうので、日頃から卵巣機能を弱らせない生活を心がけておくのが理想的です。

まとめ

多嚢胞性卵巣症候群(PCO)は生理不順や結婚してから赤ちゃんができないなどの理由で発覚する場合が多いです。生理が来ないからと放置しておくと、排卵誘発剤など治療薬の効果が低くなってしまうので「おかしい」と感じたらまずは医療機関を受診しましょう。

また、排卵障害を起こさないために普段の日常生活でも食事の見直しやサプリなどで栄養補給し、血行促進効果を高めることをおすすめします。

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